029208 ランダム
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平凡な「30代、妻子あり」男のありのままの日常

平凡な「30代、妻子あり」男のありのままの日常

可否茶館(有楽ビル地下)

カウンターだけのこのお店は、高校生の頃、通る度に、「一度入ってみたいなぁ」といつも思っていた。

「喫茶店に一人で入る」ということにすごく憧れていたんだよなぁ。「大人」というか。でも結局気恥ずかしいのと勇気がないのとで一度も高校時代は入れなかった。ウブだったなぁ。

時は過ぎて、25歳の頃かな。
札幌の街中を歩いていると、一人の男に声をかけられた。そいつは、高校の同級生だった。数年ぶりの再会で、ちょっと「茶でも飲むか」という話になり、そいつが、「うまい珈琲屋あるからそこに行くべ」と連れて行かれた店・・・・

それが、高校時代憧れていた「可否茶館」だった。
「いやぁ~この店ずっと行ってみたかったんだはぁ」
と、ちょっと感激した。

目の前で、お店の人が落とす。
コーヒーの粉がお湯が注がれて、ボワッと膨らむのもこの時初めて見た。

頼んだのは「ストロングブレンド」。
その味は、コクとほんのりとした甘みのある、最高の味だった。

以来、札幌を離れてもしばらくは、遊びに行った時なんかに「可否茶館」の「ストロングブレンド」を買い、そして同じ器具で、目で盗んだ落とし方を真似して自宅でコーヒー楽しむようになった。

結婚して、札幌にもそんなに行く機会がなくなってしまったけど、札幌の街へ行けば大体はこのお店でコーヒーを飲む。その度に初めて「可否茶館」のコーヒーを口にした時の感動を思い出す。


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